その不安、いつから思うようになりましたか?〜不調の根っこにある「思い込み」

「○○でなければならない」、思い当たりませんか?
ふだん、自分が何かに縛られているなんて、なかなか気づかないものです。
たとえば、こんな考え。
・自分はいい人でなければならない
・親なんだから、しっかりしていなければ
・怒りは大人なんだから、我慢するのが当たり前
・自分の言っていることは、たぶん正しい
・8時間眠らないと、健康ではいられない
・血圧が130を超えたら、もう病気だ
少し極端に感じるかもしれません。でも、これに近いことを心のどこかで思っている方は、本当に多いんです。
その思い込みは、いつ、どこから来たのでしょう
不思議なことに、これらの考えは「自分で決めた」というより、いつのまにか身についていることがほとんどです。
・小さいころ、親に言われた
・学校で教わった
・修行時代に、師匠から言われた
・テレビで見た
きっかけは人それぞれ。でも共通しているのは、自分で選んだつもりはないのに、いつのまにか「当たり前」になっているということです。
思い込みが、感情を大きく揺らす
この思い込みが、私たちの感情を大きく動かします。
「8時間眠らないと健康でいられない」と思い込んでいる方が、ある日4時間しか眠れなかったとします。すると「これで体調を崩してしまう」という思いが重なって、心が不安でいっぱいになる。
「自分の言うことは正しい」と思い込んでいる方が、違う意見を言われたら、怒りや不満がわいてくる。
不安も、怒りも、不満も、こちらが意図したわけではなく、自動的にやってきます。
ここで一つ、大事なことをお伝えします。ネガティブな感情そのものが悪いわけではありません。 危険を察知して命を守るための、大切な本能です。だから、必要なものなんです。
問題は、「無駄な」ネガティブです
ただ、思い込みから出てくるネガティブには、無駄があります。
本当はそんなに不安にならなくていいこと、怒らなくていいことにまで、心が反応してしまう。それが毎日続くと、身体はずっと小さく緊張したままになります。
整体の言葉でいえば、交感神経がいつも少しだけ高ぶった状態。アクセルを軽く踏みっぱなしのような状態です。
これが数ヶ月、数年と続くと、身体のあちこちに変化が出てきます。病院で検査をしても「異常なし」と言われる、あの正体のつかめない不調が、次々に現れてくるのです。
それでも私たちは、「いや、まだ大丈夫」「ただ疲れているだけ」と頑張ってしまう。臨床の現場で見ていると、この我慢の延長線上に、心の元気そのものが落ちていく入り口があると感じます。
不調の根っこは、ここにあります。
では、どうすればいいのか
まず必要なのは、思い込みに「気づく」こと。
とはいえ、「気づきましょう」と言われても、思い込みは見えませんよね。
そこで、手がかりになるのが感情です。不安・怒り・不満を感じたときが、絶好のタイミング。
その感情がわいたら、まず自分でそっと認めます。
「あ、私、いま不安に思ったな」
これだけです。否定も反省もしなくていい。ただ、認める。
認めたら、自分に問いかける
そのあとで、自分にこう問いかけてみてください。
「いま不安に思ったけど、なにか思い込んでいることはないかな?」
「この不安、いつごろから感じるようになったんだろう?」
「この気持ち、誰かの影響を受けていないかな?」
本当に、ただこれだけ。自分を認めて、問いかける。 それを繰り返してみてほしいのです。
ひとつだけ、注意があります
問いかけたあと、無理に答えを出そうとしないでください。
すぐに出てくる答えは、たいてい思い込みそのものだったりします。だから答えを探すと、かえって不安がふくらんでしまうんです。
問いかけたら、放っておく。これが秘訣です。
答えは、あとから勝手にやってくる
不思議なもので、問いかけを投げておくと、心はそれを忘れません。ふとした瞬間に、答えのほうから顔を出してくれる。
このはたらきを、私のメソッドでは「RAS(ラス)」と呼んでいます。
あなたがやることは、答えを探すことではありません。気づいて、問いかけて、手放す。 たったそれだけで、緊張で固まっていた身体は、少しずつゆるみはじめます。
