「検査では異常なし」と言われ続けた女性に、起きていたこと

ある20代の女性が、こんな状態で当院にいらっしゃいました。
頭痛、めまい、耳なり、目の疲れ。首や肩のこり。手や指、腰、脚の痛み。むくみや冷え、吐き気。寝つけない、眠っても疲れが取れない。朝、起き上がれない。仕事に行けない、行きたくない。
書き出してみると、その数は20を超えていました。 そして最後に、彼女は小さな声でこう言いました。
「……なんとなく、しんどいんです」
たくさんの症状は、たくさんの病気ではありません
これだけの不調があると、ふつうは「どこか大きな病気では」と不安になります。けれど病院で検査を受けても、多くの場合「異常なし」と言われます。
異常がないのに、こんなにつらい。 すると今度は、「気のせいかな」「私が弱いだけかな」と、自分を責めはじめてしまう。
ここに、大きな誤解があります。
頭痛も、めまいも、こりも、むくみも、眠れないことも——バラバラに見える症状の多くは、その奥でひとつにつながっています。自律神経の乱れです。そして自律神経は、その人がどんな思考の使い方をしてきたかを、とても正直に映し出します。
身体は、あなたの思考をずっと聞いています
私たちの身体は、頭で考えていることを、いつも静かに聞いています。
「ちゃんとしなきゃ」「休んではいけない」「私さえ我慢すれば」—— そんな思いを長く握りしめていると、身体は気を張りつづけ、休むタイミングを失っていきます。やがてそれが、痛みやだるさ、眠れなさといった形であらわれてくる。
つまり症状は、身体からの「正直な返事」なんです。 責めるべき不良品ではなく、あなたの生き方への、まじめな反応です。
回復は、私が「治した」のではありません
その女性は、5回の施術を経て、ほとんどの症状が消えていきました。残っているのは、脚が少しむくむくらい。あれだけのリストが、ずいぶん静かになったのです。
ここで正直にお伝えしたいことがあります。 私が何か特別なことをして「治した」のではありません。
身体がゆるみ、張りつめていた神経が落ち着いてくると、その人自身が、自分の力で回復へと向かっていきます。私の役割は、その邪魔をしていた力みを、少しだけ外すお手伝いをしただけ。
回復は、本人が辿り着くものです。
これは、20代だけの話ではありません
この方はたまたま20代でしたが、同じようなリストを抱えていらっしゃるのは、40代・50代・60代の女性のほうが、むしろ多いと感じています。
長いあいだ、家族のため、仕事のため、誰かのために気を張ってきた—— その積み重ねを、身体は黙って覚えています。
もし今、検査では異常がないのに不調が続いていて、つい自分を責めてしまっているなら、どうか覚えておいてください。
あなたが弱いのでも、怠けているのでもありません。 あなたの身体は、これまでの頑張りに、正直に返事をしているだけです。
そして——正直に反応できる身体だからこそ、向きを変えれば、ちゃんと回復に向かっていけます。
気になることがあれば、いつでも声をかけてください。 あなたの身体が今、何を伝えようとしているのか。 一緒に、その声を聴くところから始めましょう。
