「よくここまで来たな」二人で振り返って気づいたこと

昨日のセッションで、思わず出た言葉
昨日、あるモニター様とのセッション中に、二人でふと振り返る時間がありました。
「よくここまで来ましたね」
私が言うと、彼女も深くうなずいて、しみじみとした空気になりました。
彼女が来られたのは今年に入ってから。半年近く経ちますが、メソッドを受けられたのはこの3ヶ月です。約7年前、肉親とのトラブルをきっかけに体調が一気に崩れ、寝たきりに近い状態になったこともあったそうです。自死を考えたこともあると、静かに話してくれました。
心療内科での治療を続けながら漢方薬への切り替えも試みたけれど、減薬による不安や混乱がかえって強まり、さらに苦しい状態に追い込まれていた。
「藁をもすがる思いで来ました」
それが、彼女の第一声でした。
「変われますよ」その一言で泣き崩れた
初めてお会いしたとき、私は淡々とこう伝えました。
「変われますよ」
特別な言い方をしたつもりはなかったのですが、彼女は感極まって泣き崩れました。
「一生このままだと思っていたから」
やったことは、たった2つ
そこから3ヶ月、やったことはシンプルです。
- 身体の緊張をゆるめること
- 思い込みを、ひとつずつ外していくこと
これだけです。結果を焦る気持ちや、答えが出ない時間に、彼女は何度も心が折れそうになったといいます。
本人はまだ「完全には変わっていない」と言う
面白いのはここからです。
彼女は今、こう言います。
「まだ完全に変わったわけじゃないです」
でも、私から見ると、もうずいぶんと変わっています。
肉親への激しい思い——恨むほどの感情——は消えたわけではないけれど、「軽くなった」とご本人も話します。「相手を変えたい、なのになぜ変わらないの」という思いの奥にあったのは、「相手をコントロールしたかった」自分。そしてその根っこには「独りになる怖さ」があったと、ご自身の力で気づかれました。
他人への怒りについても、「思う通りにならないと怒っていたのは、脳がまだ赤ちゃんのままだったから」と、ご自身で言葉にされていました。
表情も変わりました。まぶたが上に広がって、眼球全体が見えるようになった。専門的な話ではなく、ただ「顔つきが違う」というのが一番わかりやすい変化です。
「変わっていない」と思う理由
それでも彼女が「まだ完全には変わっていない」と言うのはなぜか。
私が感じているのは、彼女の中にまだ「汗をかかないと変われない」「努力し続けていないと変われない」という思い込みが残っているということです。
これは、これから外れていく”次の思考のクセ”かもしれません。今はまだそこに気づいていないだけで。
もちろん、私は彼女に「ほら、もう変わってますよ」とは言いません。そう伝えると、かえって反発心が生まれることを知っているからです。良い悪いをジャッジせず、ただ本人が自分の力でたどり着いた気づきを、私は静かに賞賛するだけです。
パラダイムシフトは、本人が気づく前から起きている
体調が完全に整ったわけではありません。思考のクセが、いきなりゼロになったわけでもありません。
でも、確実に彼女の中でギアが変わりました。今まで歩んでいたギアから、新しいギアへ。
面白いのは、こうした変化はいつも、本人が「変わった」と自覚するより先に、周りや過去の自分と比べたときに初めて見えてくるということです。
昨日の「よくここまで来たな」という言葉は、まさにその瞬間だったのだと思います。
読んでくれたあなたへ
もし今、「私は全然変われていない」と感じているとしたら。
それは、変わっていないのではなく、まだ自分では気づけていないだけかもしれません。
変化は、本人が思っているよりずっと先に、静かに始まっていることがあります。
ふと立ち止まって、少し前の自分と今の自分を比べてみてください。
「よくここまで来たな」——そう思える瞬間が、あなたにもきっとあるはずです。
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