親子関係がうまくいっていないと、身体の緊張が続く理由

「親とのことを考えると、なぜか体がこわばる」

そんな経験、ありませんか。

頭ではわかっていても、気持ちが追いつかない。 もう大人なのに、親のことになると昔の自分に戻ってしまう。

これは気のせいでも、弱さでもありません。 身体が正直に反応しているだけです。


親は、もっとも影響力のある存在

整体の現場で長年みてきて、はっきり感じることがあります。

親子関係がうまくいっていない方は、身体の緊張が抜けにくい。

なぜか。

親は、私たちにとって「もっとも権威ある存在」だからです。 そして、どんな事情があっても「血のつながった人」だからです。

幼い頃から刷り込まれた関係性は、脳と身体に深く記憶されています。 親のことを思うだけで、交感神経が反応し、身体が緊張モードに入る。 これは、身体のしくみとしてごく自然なことなのです。

義理の親子関係になると、さらにその緊張は複雑になります。 「嫌いというわけじゃないけど、一緒にいると疲れる」という声をよく聞きます。


私自身の話

実は、私自身も「うまくいっていた」とは言えない親子関係でした。

父は昭和の男そのもので、私とほとんど会話がありませんでした。 子どもの頃には暴力を受けたこともあり、母が殴られる場面をすぐそばで見ていたこともあります。仕事で疲れ果て、休みの日はゴロゴロしている。そんな父でした。

ですから、父との会話の記憶がほとんどない。

それでも、私が大人になってから、一緒にサッカーを見に行こうと誘ったことがあります。広島でアジアカップが開催されて、日本代表が優勝した試合でした。隣の席でろくに話もしていないのに、父がふと見せた嬉しそうな表情を、今でも覚えています。

父は60歳で他界しました。

言葉を交わすことがほとんどなかった父でも、いなくなってからわかることがありました。「やはり、親は親なんだ」と。

今、私には孫がいます。その孫は、父母がいなければ存在しなかった命です。お墓参りに行くたびに、命が繋がっていることへの感謝が、自然と湧いてくるようになりました。


親を変えることはできない

長年、たくさんの方の親子関係に向き合ってきてわかったことがあります。

親を変えることは、できません。

いや、「難しい」ではなく、「変えられない」が正直なところです。

親もまた、ひとりの人間です。長い年月をかけて形成された性格や思考は、私たちがどれだけ願っても、変えることはできない。

では、どうすればいいのか。

変えられるのは、自分自身の思考だけです。

親に対してどう感じているか、どう解釈しているか。 そこに気づき、少しずつ変えていくことが、身体の緊張を手放していく道になります。

親子関係のこじれは、外側を変えようとするほど、身体は緊張し続けます。 でも、自分の内側が変わり始めたとき、身体もそれに応えてくれる。

現場で何度もそれを見てきました。


まとめ

・親子関係の緊張は、身体の緊張に直結している
・親は変えられないが、自分の思考は変えられる
・内側が変わると、身体の緊張も変わっていく

親との関係が重たく感じる方ほど、実は身体がずっとSOSを出しているのかもしれません。

まず、そのことに気づくこと。 それだけで、身体はすこし楽になり始めます。

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