「整体なのに、なぜ思考の話をするの?」―回復メソッドへのよくある質問にお答えします

このメソッドに興味を持ってくださった方から、さまざまな声が届きます。
「ちょっと気になるけど、よくわからない」 「整体って体を整えるものじゃないの?」 「私みたいなケースでも、変われるの?」
そんな声に、ひとつひとつ正直にお答えしたいと思います。
Q1. 整体なのに「思考」の話ばかりするのはなぜですか?
「体のことは体で治すものだと思っていたので、最初は戸惑いました」
整体師になって気づいたことがあります。体だけを施術しても、また同じ場所が固くなって戻ってくる方が、とても多いのです。
なぜか。体を緊張させているのは、筋肉だけではないからです。「また失敗したらどうしよう」「嫌われたくない」「頑張らなきゃ」――そういった思考のパターンが、自律神経を通じて、筋肉に緊張の指令を出し続けています。
体は、思考の結果物なのです。だから私は、体だけではなく、その体を作っている「脳の使い方」から一緒に見ていきます。
Q2. 「思い込みに気づく」と言いますが、気づいたところで体は変わるんですか?
「気づきが大事なのはわかるけど、それって精神論じゃないの?と思ってしまって」
これは多くの方が感じる疑問です。
脳には、自分が「重要だ」と思った情報を優先して集める仕組みがあります。「私はどうせうまくいかない」という思い込みがあれば、脳はその証拠ばかりを集めてきます。その状態では、身体は常に危機回避モードに入り、緊張し続けます。
逆に、思い込みに気づいてそこから少し自由になると、脳が出す指令が変わります。体の緊張が少しゆるみ、血流が変わり、内臓の働きも整ってきます。
精神論ではなく、脳と身体のつながりの話です。
Q3. 3ヶ月・10回って長くないですか?すぐに変わりたいのですが。
「時間をかけないといけないなら、正直続けられるか不安です」
その気持ち、よくわかります。
ただ、正直にお伝えすると、「すぐに変わりたい」という焦りそのものが、苦痛系の思考のパターンです。「早く結果を出さなきゃ」という義務感は、自律神経をさらに乱します。
今の不調は、何年もかけて積み重なってきたものです。それが1週間で全部解消することは、まずありません。ただ、3ヶ月あれば体の細胞のほとんどは入れ替わります。脳の使い方が変わっていれば、新しく生まれてくる細胞は、以前とは違う環境で育ちます。時間は、あなたの味方です。
Q4. 「自分に問いかける」とはどういうことですか?瞑想とは違うの?
「問いかけると言われても、具体的にどうすればいいのかイメージがわかなくて」
瞑想は「頭を空っぽにする」に近いイメージがありますが、このメソッドで言う「問いかけ」は少し違います。
たとえば、誰かの言葉にイライラしたとき、「なぜ私はイライラしているのだろう?」とそっと自分に問う。それだけです。答えを急いで出す必要はありません。問いを心の中に置いて、そのまま日常に戻ります。
脳は、問いかけを受けると、無意識のうちにその答えに関連する情報を集め始めます。しばらくすると、ふっと「あ、こういうことか」という感覚がやってくることがあります。種をまいて、しばらく待つ感覚です。
Q5. 私は40代で、長年の不調があります。今さら変われると思えないのですが。
「もう何年も続いているし、年齢的にも正直あきらめかけています」
あきらめたくなる気持ち、当然だと思います。長く不調と付き合ってきたのですから。
ただ、一つだけお伝えしたいことがあります。「今さら変われない」というのも、思い込みのひとつかもしれません。
脳は、何歳になっても変わることができます。整体師として多くの方を見てきましたが、50代、60代で大きく変化された方もたくさんいらっしゃいます。変化の鍵は年齢ではなく、思考のパターンに気づけるかどうかです。
「今さら」という言葉が浮かんだとき、ぜひ一度、「それは本当にそうだろうか?」と問いかけてみてください。
Q6. 病院で「異常なし」と言われました。それでもこのメソッドは意味がありますか?
「検査では問題ないのに、なぜか体がしんどい。この状態、どうにかなりますか?」
「異常なし」と言われた方こそ、このメソッドが届きやすいと感じています。
検査で見つからない不調の多くは、自律神経の乱れから来ています。そしてその乱れの根っこには、習慣化した思考のパターンがあります。「迷惑をかけてはいけない」「弱みを見せてはいけない」――そういった思い込みが、ずっと交感神経を刺激し続けているのです。
体に異常がないということは、「脳の使い方を変えれば、体は戻れる」ということでもあります。
Q7. ポジティブ思考で乗り越えようとしてきたけど、うまくいきませんでした。このメソッドも同じですか?
「とにかく前向きに、と頑張ってきたけどしんどくなるばかりで」
このメソッドは、ポジティブ思考とは別のアプローチです。
無理にポジティブになろうとすると、実は苦痛系の思考がさらに動きます。「ネガティブになってはいけない」「もっと前向きにならなきゃ」――これ自体が「~しなきゃ」の義務感です。
このメソッドがめざすのは、思考のパターンに気づいて、そこから自由になることです。ポジティブにもネガティブにもならず、ただ「気づく」こと。そのほうが、体はずっとゆるみやすくなります。
Q8. 自分では思い込みに気づきにくいのですが、どうすればいいですか?
「思い込みって、自分ではなかなか見えないですよね。どうやって気づくんですか?」
おっしゃる通り、思い込みは「空気」のようなもので、その中にいると見えません。
ヒントになるのは、感情の反応です。誰かの言葉にイライラした、何かを頼まれて妙に重たくなった、ある状況で不安が高まった――そういった「引っかかり」の奥には、必ず思い込みがあります。
まずは「いま、なにかに引っかかっているな」と気づくことだけで十分です。それをメモしておくだけで、少しずつ自分のパターンが見えてきます。気づきは、急には来ません。でも問い続けていれば、必ず来ます。
Q9. 施術を受けながら、このメソッドも学ぶのですか?
「整体と思考の話、両方いっぺんにやるの?どういう流れになるんですか?」
施術と学びは、両輪で進んでいきます。
施術では、まず体の過度な緊張をゆるめることを大切にしています。「体がゆるむ」という感覚を体験してもらうことが、最初の一歩です。体がゆるんでいる状態のほうが、思考のパターンにも気づきやすくなります。
そして少しずつ、「なぜこの体の緊張が生まれているのか」という根っこの部分、つまり脳の使い方の話をしていきます。体からアプローチして、そこから思考へ。その流れが、このメソッドの特徴です。
Q10. 効果が出るかどうか、正直半信半疑です。それでも受けていいですか?
「信じきれていない自分がいます。そういう状態でも大丈夫ですか?」
半信半疑のまま来てくださって、まったく大丈夫です。むしろ、それが正直な状態だと思います。
「本当に変われるのか」という疑いは、今まで色々なことを試してきた経験から来ているはずです。それはある意味、慎重でまっとうな姿勢です。
私自身も、整体師になる前は疑い深い人間でした。それでも問い続けた結果、少しずつ変わっていきました。変化は、信じることから始まるのではなく、小さな気づきを積み重ねることから始まります。
半信半疑のまま、一歩だけ踏み出してみてください。
おわりに
この記事を最後まで読んでくださったあなたに、一つだけお伝えしたいことがあります。
読んでいる間に「これ、私のことだ」と感じた瞬間がありましたか?
その「引っかかり」が、すでに問いの始まりです。
