気持ちの問題ではない。頑張り屋の身体に起きていたこと

一生懸命、頑張ってきた。無我夢中で人生を生きてきた。何不自由なく、ここまで来た。
そんな人に、ある日突然、不調が訪れる。
昨日、初めて来院された方も、そうでした。
検査をしても、何も見つからない
体調は、絶不調。頭が痛い。吐き気がある。
病院で検査を受けても、異常は見つからない。
最初はそれだけの症状だった。でも、だんだんと眠れなくなっていく。48時間、一睡もできない。さすがに1日はうとうとする。でも、また48時間、眠れない。そのサイクルが繰り返される。
薬にも、漢方にも、身体が慣れていく
これだけ不調が続けば、頼るのは薬だ。誰でもそうする。私だってそうすると思う。
でも、その薬が効かないとわかったとき、一気に不安に襲われる。
まだ漢方がある。飲んでみると、少し落ち着く。でも、慣れてくるのか、やがて漢方も効かなくなってくる。量を増やせば肝臓に負担がかかる。薬局の先生も、それ以上は許可できない。
絶大な信頼を寄せていた薬たちが、ひとつずつ効かなくなっていく。焦るしかない。毎日、混乱する。ため息しか出ない。
「数値」がある病気と、「数値」がない不調
実は彼女には、ガンを患い、乗り越えてきた経歴があります。
ガンだったとき、家族はとても励ましてくれたそうです。血液の数値、検査の結果。目に見える形で「良くなっている」「悪くなっている」がわかったから、家族も一緒に一喜一憂できた。
でも、今回は違います。
数値に出ない。画像にも映らない。目に見えるものが、何もない。
家族も、最初は心配してくれていた。でも、何日も、何週間も回復しない彼女を前に、少しずつ疲れていく。そしてこう言うようになった。
「精神的に甘えているんじゃないか」
見えないということが、こんなにも人を孤立させるのかと、思わされます。
誰にも、本当のつらさが伝わらない
家族にそう言われるたび、彼女はなお一層、つらくなっていく。
友人に話すと、家族よりは聞いてくれる。でも、「マイナス思考をプラスにしたら」というアドバイスが返ってくる。
職場では、身体が不調なので、話したくても話せない。思っている以上に、しんどい。つらい。それでも「協調性に欠ける」と評価が下がっていく。
そしてある時、彼女はこう漏らしました。
「今より、ガンをわずらっていたときのほうが、まだマシだった」
ガンと闘っていた時は、周りが味方だった。今は、誰も味方だと感じられない。
彼女はただ、「どうしたらいいのかわからない」。
それでも「私が頑張らないと」
こんな状況の中で、本人はこう言う。
「私が頑張らないと」
これは、実際にある50代女性に起きていることです。
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