根本原因、実は「思考のクセ」、つまり「脳の使い方」にあるんです。

「私が悪いから」が口ぐせの方へ——その言葉、身体が聞いています

「ごめんなさい、私のせいで」 「私がもっとしっかりしていれば」 「私さえ我慢すれば」

——気づくと、こんな言葉を一日に何度も使っていませんか。

特に、ご家族のために長年がんばってこられた方ほど、こうした言葉が口ぐせのようになっていることがあります。

それは決して「弱い」からではなく、それだけ周りの人を大切にして生きてこられた証でもあります。

でも、整体の現場に立っていると、この「自分を責めるクセ」が、慢性的な不調とまっすぐつながっているのを、何度も目にしてきました。

自己否定は、身体を“縮めて”いきます

40代以降の女性が抱えておられる思考のクセのなかで、もっとも多いのが「自己否定」です。

「私はダメだ」 「どうして私はこんなこともできないんだろう」 「あの人に比べて、私は…」

声に出さなくても、頭のなかで毎日くり返している。 ご本人にとっては、もう空気のようになっていて、自分を責めている自覚すらない方も少なくありません。

でも、脳はその言葉を、ちゃんと“現実”として受け取ります。 そして身体に、それにふさわしい姿をとらせていきます。

  • 肩がぎゅっと内側に入る
  • 胸が縮こまり、呼吸が浅くなる
  • 首の後ろが固まる
  • 顎を引いて、うつむきがちになる

これは、本来「外からの攻撃から自分を守るための姿勢」です。 それを、自分の言葉から自分を守るために、無意識にとり続けている。

何年も、何十年も、この姿勢で過ごしてきたとしたら—— 肩こり、頭痛、首のこり、息苦しさが残るのは、むしろ当然のことなのです。

ある女性の、施術室での気づき

50代のある方が、長年の頭痛と肩こりで来られていました。

施術中、何気なく、 「今朝、何か気になることはありましたか」 とうかがうと、

「朝、主人に少し冷たい返事をしてしまって…私、本当にダメな妻ですよね」 そう、ぽろっとお話しされたのです。

「ダメ」という言葉を、ご自身では気にとめておられませんでした。 でもお身体は、ちゃんと反応していました。 肩は上がり、胸は縮こまり、首は固まっていました。

私はひとつだけ、お尋ねしてみました。

「もし、お友だちが同じことを話してこられたら、“あなたはダメな人だ”っておっしゃいますか?」

——少し沈黙があって、その方は静かに涙を流されました。 「…言いません。私、自分にだけ、ずっと厳しかったんですね」

その瞬間、肩がふっと下がったのが、手のひらに伝わってきました。

「責める」を、「気づく」に変えるだけでいい

自己否定のクセを、いきなりやめようとしなくて大丈夫です。 何十年も続けてきたものを、すぐにゼロにはできません。

最初の一歩は、たったひとつだけ。

「あ、いま自分を責めていたな」

そう、見つけること。 それだけで、十分なのです。

責めている自分を、さらに「責めちゃダメ」と責めない。 ただ、「あ、責めていたな」と気づく。

不思議なことに、見つけた瞬間に、責めるエネルギーはすこしずつ抜けていきます。 そして身体も、ほんのすこしゆるみはじめます。

今夜、ためしていただきたい小さな問い

夜、お布団に入る前に、一日をふり返ってみてください。

「今日、何回、自分を責めていたかな?」

正確な回数なんて、わからなくて構いません。 ただ思い出してみる、それだけでいいのです。

「あの時、責めていたな」 「あの言葉、自分にかけていたな」

そうやって気づいた回数だけ、明日のあなたの身体は、すこしだけ呼吸が深くなります。 すこしだけ、肩が下がります。

身体は、あなたが自分にやさしくなった瞬間を、ちゃんと知っています。 そして、ずっと待ってくれています。

長いあいだ、ご家族のためにがんばってこられたあなたが、今日からほんのすこしだけ、ご自身のために時間を使えますように。

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