動悸が教えてくれた、心と身体の緊張のサイン

〜検査で異常がないのに不安が消えない理由〜

50代の女性とのセッションを行いました。
主訴は「動悸」。
いつ起こるかわからず、不整脈のように脈が飛ぶ感覚もあるそうです。

病院では何度か検査を受けていますが、結果は「特に問題なし」。
ただし、検査中には症状が出ない。
そのため原因がわからず、不安だけが残ってしまう状態でした。


きっかけは、環境の変化とストレス

最近、精神的なストレスはありませんでしたか?
そう尋ねると、彼女は静かに話し始めてくれました。

今年の初めから、長年の専業主婦生活を経て、パートとして働き始めたそうです。
新鮮で、楽しく、社会とつながる喜びもあった。

しかし、しばらくして店長が交代。
その新しい店長との相性が合わなかった。

・質問しても答えてくれない
・説明がわかりにくい
・言うことが二転三転する

「私だけに、こういう対応をされているのでは?」
そんな疑問と不安が積み重なり、仕事が楽しくなくなっていきました。

そして、辞める決意をした頃から、
動悸や不整脈を感じるようになったと振り返られました。


ストレスが出やすい場所は、人それぞれ

彼女は「ストレスを感じると、血流に影響が出やすいタイプ」だと話されました。
昔から病院の雰囲気が苦手で、医療機器を見るだけでドキドキしてしまう。

健康診断で血圧を測ると異常に高く出るけれど、
自宅で測ると正常値に戻る。

いわゆる「白衣高血圧」のような反応です。


身体は、ずっと力を入れたままだった

当院で身体の状態を確認すると、
全身に強い緊張が見られました。

本人に自覚はなくても、
力が抜けない状態が長く続いていたのです。

施術を進めていくと、少しずつ脱力が起こり、
「力を抜ける感じがわかります」
と、表情も柔らいでいきました。

脱力できるからこそ、必要なときに力が入る。
身体が常に緊張している状態では、本当の意味で力を使うことはできません。


緊張は一度ではほどけない。でも、ほどけていく

今回の施術で緊張は緩みましたが、
長い時間をかけて作られた緊張です。

数日すれば、また元の状態に戻ろうとするでしょう。
それは自然な反応です。

これから少しずつ、繰り返し緩めていくことで、
身体は「緊張していない状態が安全なんだ」と学習していきます。

正確に言えば、脳がそう認識していくのです。

時間はかかります。
でも、焦る必要はありません。

一緒に、安心できる身体を取り戻していきましょう。

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