半うつ状態とは?憂うつ以上・うつ未満の心身の不調とその背景

半うつ状態とは
大好きな音楽を聴いていても、以前のように心が躍らない。
むしろ、どこかうるさく感じてしまう。
映画を観ても、本を読んでも、内容が頭に入ってこない。
1日が始まった実感も、終わった実感もない。
「もしかして、うつなのだろうか?」
そう思うことがあっても、
「うつ」という言葉を使うには大げさな気もするし、
日常生活はなんとか送れている。
だから誰にも相談せず、
「少し疲れているだけだろう」とやり過ごしてしまう。
ところが、そんな状態が続くうちに、
- 胸がつかえる
- 胃が重い
- 食欲が落ちる
- 動悸やめまい
- 頭痛
などの体調不良が少しずつ増えていきます。
そして病院へ行きます。
まずは内科。
胃カメラを飲んでも「異常なし」。
耳鼻科に行っても「問題なし」。
脳神経内科でMRIを撮っても「異常なし」。
確かに大きな病気ではないとわかり、
一瞬は安心します。
しかし、体調はよくなるどころか
むしろ少しずつ悪くなっていく。
職場に迷惑をかけたくないという思いから、
エナジードリンクを飲みながら無理をして働き続ける。
そのうちに、
- 夜眠れなくなる
- 風呂に入るのも億劫
- 歯を磨くのも面倒
- 何も考えられない
という状態になり、
ついに仕事へ行けなくなってしまう。
そして最後に精神科を受診し、
「うつ病」と診断される。
こうして、長い回復への道が始まるのです。
これは精神科医の平光源先生が
著書「半うつ 憂うつ以上、うつ未満」で紹介されている、
うつ病患者さんの典型的な経過の一例です。
「もっと早く気づけたのに」
精神科医として長年多くの患者さんを診てきた平光先生は、
ある思いを何度も感じたと書かれています。
「いくらでも気づけるチャンスがあったのに」
「うつ病にならなくて済んだのに」
つまり、うつ病になる前の段階で
身体や心にはすでにサインが出ているのです。
その状態を表す言葉が
「半うつ状態」
です。
半うつとは
半うつとは、
憂うつ以上、うつ未満
といわれる状態です。
うつ病ほど重くはないけれど、
- なんとなく元気が出ない
- やる気が出ない
- 集中できない
- 疲れが取れない
- 不安を感じる
といった状態が続きます。
多くの場合、
- 検査では異常がない
- 原因がはっきりしない
- 体調が戻らない
という特徴があります。
半うつ状態と身体の緊張
私が自律神経専門整体師として多くの方をみてきて感じるのは、
このような状態の方の多くが
身体の緊張が強いということです。
ストレスや不安が続くと、人の身体は自然と力が入り、
- 首
- 肩
- 背中
といった部分が常に緊張した状態になります。
この状態が長く続くと、
身体がうまく「休むモード」に切り替わらなくなり、
自律神経が休めなくなってしまいます。
すると
- 疲れが抜けない
- 眠りが浅い
- 気力が湧かない
- 思考力が落ちる
といった状態が続き、
半うつのような状態に近づいていくことがあります。
うつになる前の段階で気づくこと
うつ病になると、回復までに長い時間がかかることもあります。
しかし、その前段階である「半うつ」の時期であれば、
身体や生活を整えることで回復していく可能性もあります。
大切なのは、
「気のせい」で済ませてしまわないことです。
もし
- 検査では異常がない
- 体調がなかなか戻らない
- 気力が湧かない
といった状態が続いている場合は、
身体の緊張や自律神経の状態を
一度見直してみることも大切かもしれません。
最後に
私は、自律神経専門整体師として
このような状態の方をこれまで多くみてきました。
そして、
「もう少し早く気づけていたら」
と思う場面も少なくありません。
だからこそ、
半うつという状態を知っていただくことが
とても大切だと考えています。
もし今、なんとなく調子が戻らない日々が続いているなら、
それは身体からのサインかもしれません。
まずは自分の状態に気づくこと。
そこから回復の第一歩が始まることもあります。
