「真面目に頑張っているのに報われない」——その不調、心と身体のサインかもしれません

今日は、40代の女性とのセッションでした。
彼女は先月初めて来院され、今回は2回目の来院です。
頭痛、めまい、耳鳴り、吐き気、不安——いわゆる自律神経の乱れからくる複数の症状が同時に現れている状態でした。

本来であれば、初回から数回は1週間に1度の来院をおすすめしています。
しかし彼女は広島市からお越しで、出張の多いお仕事柄、なかなか定期的に通うのが難しいとのことでした。


プレッシャーの中で生きる日々

彼女は会社でシステムエンジニア(SE)の立場。
法人営業が企業のニーズを探り、提案が進む段階で、より具体的なシステム設計やプレゼンを行うのが彼女の役割です。
プレゼン内容がコンペの勝敗を左右することもあり、プレッシャーの中で睡眠時間を削って準備を進めることも少なくありません。

提案が通ればホッとするものの、敗れれば疲労と喪失感がどっと押し寄せる——
この繰り返しの中で、心身ともに限界を迎えることもあるでしょう。

私にもサラリーマン時代に同じような経験があり、彼女の状況が痛いほど理解できます。


「真面目さ」が自分を苦しめている

彼女は周囲から「真面目な人」と言われます。
「もっと気楽に」「いい意味で適当でもいいんじゃない?」と声をかけられることもあるそうです。

職場の先輩には、還暦を迎えたベテランSEがいます。
彼は自由奔放なタイプで、クライアント訪問にも半パンTシャツで出かけるとか。
周囲はハラハラしても、クライアントからは「面白い人だね」と評判が良いそうです。

「私はこんなに真面目に頑張っているのに、成果はそこそこ。あの人みたいに自由にはできない——」
そんな想いを抱く彼女の姿は、かつての私自身と重なります。


「本当の自分」を生きていますか?

私は思いました。
もしかすると、彼女は“本当の自分”を生きていないのではないかと。

常に周囲の目を気にし、「〜しなければならない」という思考に縛られ、
正解や不正解を求め続けているのではないか。

実際、会社の上司と意見がぶつかり、何ヶ月も口をきかないほどの対立が起きたこともあるそうです。
その背景には「正義感」や「責任感」が強すぎるがゆえの、心の葛藤が隠れています。

自由奔放な先輩も、若い頃は同じように窮屈さや葛藤を抱えていたのかもしれません。
そしてある日、「我慢し続ける生き方」をやめたのではないか——私はそう伝えました。


不調の根っこにある“思考のクセ”

「思い込みに縛られ、感情を抑え込み、我慢の連続で生きてきたかもしれません……」

施術のあと、彼女は静かにそう話しました。
おそらく彼女の慢性的な不調は、まさにその「思考のクセ」や「我慢の積み重ね」によって、
身体が過度な緊張状態を続けていたことが関係しているのだと思います。


心と身体、どちらも整えるために

思考のクセに気づき、それを手放すには時間がかかります。
慢性不調改善コースでは限られた時間の中で、まず身体の緊張を解くことを優先しますが、
もし根本的な改善を望まれるなら「心と身体を整える10週間セッション」がおすすめです。

そこまで踏み出せない場合でも、まずは「身体をゆるめ、呼吸を整える」ことから始めましょう。
身体がゆるめば、心も自然と調整されていきます。
ぜひ1週間に1度のペースで続けてみてください。


おわりに

真面目さは素晴らしい特性ですが、
ときに「自分らしさ」を覆い隠してしまうこともあります。
誰かの期待に応える生き方ではなく、「自分の内側が望む生き方」へ。
その第一歩を、あなたと一緒に探していけたらと思っています。

よかったらシェアしてください!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次