坐骨神経痛だと思っていたら違うかもしれない。皮膚の“ピリピリ感”が教えてくれる身体のサイン

「腰が痛いので坐骨神経痛だと思っていました。」
最近、このようなお悩みで来院される方が増えています。
整形外科でレントゲンやMRIを撮ったものの
「異常はありません」
と言われ、湿布や痛み止めを処方される。
けれど、痛みや違和感は変わらない。
今回来院された40代女性も、まさにその状況でした。
状況の整理
数ヶ月前から、メーター検針の仕事を始めたそうです。
1ヶ月のうち数日間、1日6時間ほど歩き回り、
何度もしゃがむ動作を繰り返す生活。
やがて
・腰が重い
・左のお尻の奥が痛む
ご家族と相談し
「坐骨神経痛ではないか」
と考え、整形外科を受診。
しかし検査では異常なし。
薬を飲んでも変化は乏しく、当院へ来られました。
ヒヤリングで見えてきた“違和感”
詳しくお話を伺っていると、
もう一つ気になる症状が出てきました。
「左の太ももの前を、手でなでるだけでピリピリするんです。」
服が触れるだけでも、少しチクチクする。
これは単なる筋肉疲労の痛みとは、性質が違います。
坐骨神経痛の典型的な出方
坐骨神経痛は一般的に
・お尻
・太ももの後ろ
・ふくらはぎ
・足先
このラインに沿って症状が出ます。
一方で、
太ももの“前側”のピリピリ感は
坐骨神経の支配領域ではありません。
ここで、私は別の可能性が頭に浮かびました。
思い浮かんだ「帯状疱疹」の可能性
帯状疱疹は、皮膚に発疹が出る前から
・ピリピリ
・ヒリヒリ
・触れるだけで痛い
といった神経の前駆症状が現れることがあります。
さらに伺うと
過去に帯状疱疹の経験があるとのこと。
再発は珍しいことではなく、
疲労や免疫低下が引き金になることも知られています。
長時間歩行としゃがみ動作が続く生活。
身体にとっては、十分に負荷の高い状態です。
施術者として大切にしていること
整体師ができるのは
「何でも整体で解決する」ことではありません。
身体のサインを丁寧に観察し、必要なときは医療につなぐこと。
今回のケースでは
「念のため皮膚科で帯状疱疹の初期チェックを受けておくと安心です」
とお伝えしました。
もし帯状疱疹でなければ、
改めて身体の使い方や神経の緊張を整えていけばよい。
順番を間違えないことが、
結果的にお客様の安心につながります。
「異常なし」と言われた不調の背景
病院の検査で異常が見つからない。
でも、本人は確かに困っている。
このギャップに苦しむ方はとても多いです。
だからこそ
症状の“質”を丁寧に聞くこと
触れたときの反応を観察すること
ここに改善へのヒントが隠れています。
まとめ
・坐骨神経痛の典型パターンとは違う
・皮膚の感覚過敏が強い
・帯状疱疹の既往がある
こうした情報がそろったとき、
「別の可能性」を一度立ち止まって考えることが大切です。
身体は、いつも静かにサインを出しています。
それを一緒に読み解くことが、私の役割だと思っています。
「検査では異常がないと言われたけれど、
この不調は何なのだろう…」
そんなときは、
身体の声を一緒に整理するところから始めてみませんか。
