1年かけて取り戻した「自分らしい緩み」──過緊張の体と心がほぐれるまで

昨日、40代の女性とセッションを行いました。
「通い始めて、かれこれ1年近くなりますね〜」
そんな会話から始まった時間でした。
1年前の彼女の体は、はっきり言って過緊張そのものでした。
仕事と家庭の両立、そして職場では管理職としての責任──。
経営者とスタッフの間に挟まれ、感情を押し込めながら、
「自分が何とかしないと」と常に気を張っていたのです。
例えるなら、感情を瓶の中に押し込み、フタが開かないように押さえ続けている状態。
当然、体には力が入り、長年続けば筋肉も神経も休まることがありません。
それが慢性的な痛みや倦怠感、頭痛、首のこわばりとして現れていました。
スタッフは常に人手不足。
本部の支援はなし。
しんどくても自分が穴を埋める。
幹部は言い訳ばかりで逃げていく(ご本人の感想です)。
そんな孤立無援の毎日を続けてこられました。
「雇ってもらっているから我慢しないと…」
「管理職だから自己犠牲は当たり前…」
「疲れていても根性で乗り切らないと…」
そんな“思い込み”が、無意識のうちに体を緊張させていたのです。
最初の3ヶ月は、施術をしても1週間で緊張が戻る状態でした。
しかし、思考のクセ(=思い込み)を解くワークを取り入れてから、
少しずつ変化が現れはじめました。
「感情を抑え込まなくてもいい」と脳が理解し始めたころ、
ようやく体も本来のリズムを取り戻していきました。
そして1年。
今では、1ヶ月経っても体の緊張が戻らないほどに。
過度な緊張も、慢性的な頭痛も、極度の倦怠感も──もうありません。
焦る時期もあったでしょう。
「もうやめようかな」と思うこともあったはずです。
それでも、彼女は自分と向き合い、地道に続けました。
その努力に、心から「お疲れさまでした」と伝えたい。
そして最後にこう言いました。
「もう大丈夫です。
これからは、必要だと思ったときに来てください。
体が教えてくれますから。」
これからも仕事に家庭に忙しいでしょうが、
どうか、生き生きと日々をお過ごしください。
1年をかけて取り戻した「自分らしい緩み」。
それこそが、真の健康の証なのです。
