思い込みが身体を苦しめる──「信念」という名の鎖をほどくとき

◆「思い込み」は、心の奥にある“自分ルール”

私たちは誰しも、知らず知らずのうちに“自分の中のルール”を持っています。
「〜すべき」「〜してはいけない」といった考えは、一見すると正しいように思えます。
しかし、これらは実は潜在意識の奥深くにある“思い込み”です。

思い込みとは、深いところで「自分が信じていること」。
それは無意識のうちに行動や感情を支配し、人生の方向さえ決めていきます。
だからこそ、問題の根はとても深いのです。


◆思い込みが心と身体を曇らせる

たとえば、次のような信念を持っていませんか?

  • 嫌われてはいけない
  • いい人でなければいけない
  • 我慢しなければいけない
  • 自分の意見を言ってはいけない
  • 甘えてはいけない
  • 自分を優先するのはわがままだ
  • 怠けてはいけない

これらは一見「立派な考え方」に見えますが、実は心を縛りつける鎖にもなります。
無意識に「そうあるべきだ」と信じ込んでいると、他人の目を気にし、感情を抑え、
“本当の自分”を見失っていくのです。


◆思い込みが身体を緊張させていくメカニズム

思い込みによって心が緊張すると、身体にもその反応が現れます。
「嫌われたくない」「我慢しなきゃ」という思考が続くと、
脳は“危険だ”と判断し、交感神経を優位にして筋肉を緊張させます。
これが続くと、常に体に力が入り、呼吸も浅くなり、
やがて動悸・不安・めまい・不眠・パニック症状といったサインが出てきます。

病院で検査をしても「異常なし」と言われるケースが多いのは、
原因が“思考の緊張”にあるからです。
薬では治らないのは当然といえるでしょう。


◆思考に気づくことが、癒しの第一歩

つまり、原因は「思い込みに縛られた思考」。
自分の中の“当たり前”を疑ってみることで、
心も体も少しずつゆるみ始めます。

「私は本当に、そうしたいのだろうか?」
「これを手放したら、どう感じるだろう?」
そんな問いかけが、思い込みの鎖を少しずつほどいてくれます。

気づきは、最初の一歩。
その先に、“本来の自分”が顔を出します。


◆あとがき

私たちは皆、何らかの思い込みを抱えています。
でも、その思い込みに気づけた瞬間から、
心の曇りが晴れ始め、体も自然と軽くなっていきます。

思考が変わると、体が変わる。
体が変わると、人生が変わる。
そう信じています。

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