自律神経は、交感神経と副交感神経の機能が交互にバランスを取り合い、身体の動きを常に正常に保つ重要なシステムです。一般的には、昼間は交感神経が優位に働き、夜になると副交感神経が主導権を握ると説明されます。しかし、実際には日中の生活の中でこれらの機能が頻繁に入れ替わり、バランスを取り合っています。
先日紹介した「ポリヴェーカル理論」をもとに、自律神経のバランスについて、ある人の日記を引用しながら説明します。自律神経の機能を色で表していますので、前提条件として以下を記しておきます。
- 赤=交感神経:顔が赤くなる、熱っぽさ、肩に力が入る、動悸など。
- 青=副交感神経(背側迷走神経複合体):倦怠感、疲れやすい、光や音を避ける、他人と接したくないなど。
- 緑=副交感神経(腹側迷走神経複合体):脈拍、血圧、呼吸、緊張度合いのバランスが良い状態。
- ブレンド=赤緑・青緑:交感神経と副交感神経の混合状態。
日記の引用と解説
6月1日
- 朝:梅雨の大雨で青。ゴミをまとめていると父親のビール缶に気付き赤。「子供にビールがかかるかも」と怒り。遅めの朝ごはんで気分が緑に。
- 午後:空腹と疲労で青。午後から晴れて緑。公園で苦手な人を見かけて赤。夕方の買い物でお得感を感じて緑。
9月1日
- 朝:実家から戻り慣れてきて、緑と赤のブレンド。乳酸菌サプリとハチミツで体調が緑。
- 昼:好きなアーティストの引退ニュースで青。でも緑青の感覚。
- 午後:育休明けのことを思い出し赤。同僚の励ましで緑。夫の家事協力への不安で赤。
自律神経の変化を理解する
この日記を通じて自律神経の変化を見ると、読者も共感できる部分が多いでしょう。不調がないという状態はバランスが取れているということです。晴れた青空を見たり、買い物で喜んだり、同僚からのメッセージに励まされたりすることで、興奮や落ち込みを中和しています。
ポリヴェーカル理論を活用し、自律神経の変化を意識することで、より健康的な生活を送る手助けとなるでしょう。興味のある方は「ポリヴェーカル理論がやさしくわかる本」をぜひ手に取ってみてください。
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