母の介護に揺れる心——60代女性とのセッションから見えた“在り方”

昨日は、長くメンテナンスに通ってくださっている60代の女性とのセッションでした。
最近はご家族のことで悩みが続き、身体のあちこちに不調が出ているとのことでした。
その原因は、お母様の介護です。
親御さんが高齢になるにつれ、精神的に不安定になっていく現実。
「私を一人にするの?」「捨てようと思っているの?」
そんな言葉を聞くたびに、心が締めつけられるとおっしゃっていました。
施設に入所してもトラブルが起き、呼び出される日々。
周囲の家族や親戚は「施設に任せたほうがいい」と言ってくれますが、
彼女の中では「それで本当にいいのか」という葛藤が続いています。
「母を引き取ったほうが安心するのでは」「その方が自分も納得できる人生を送れるのでは」
——そんな想いの狭間で揺れ続けておられます。
精神的なストレスが続けば、当然、身体もこわばります。
自律神経が緊張し続けることで、痛みや不調があちこちに現れてしまうのです。
それでも、彼女は前を向こうと努力されています。
昨日は、「17の意識レベル」のお話をしました。
不安、怒り、悲しみ——そうした感情に縛られている自分に気づき、
どうすればその緊張を少しずつ解いていけるのかを、共に考えました。
介護の現実には、正解がありません。
周囲の意見も、制度の正しさも、それぞれに一理あります。
けれども最も大切なのは、「私はどう在りたいのか」という問いかけ。
そこに立ち返ることで、心の重さが少しだけ軽くなります。
彼女のご主人は「君の判断を尊重する」と支えておられます。
そう、一人ではありません。
応援してくれる人が必ずいます。
私もそのうちの一人として、これからも彼女を見守っていきたいと思います。