痛みが「10→2」になった日。60代女性と話した“これからの人生”のこと

「これからの人生、もっと楽しみたいんです」
セッションの最後、彼女はそう言って笑いました。
その笑顔が、なんだかとても軽くて。
まるで長いトンネルを抜けた人の顔のようでした。
60代の女性。
何度か通ってくださっている方です。
初めて来られた頃の身体は、正直言ってガチガチ。
首、肩、背中、腰、股関節、膝。
全身が痛い。
夜も眠れない。
やっと寝ても、朝は痛みで起き上がれない。
病院で
レントゲン
CT
MRI
血液検査
一通り調べても「異常なし」。
でも現実には、痛くて動けない。
「痛み止めを飲んで、なんとか生活しています」
その言葉が、ずっと心に残っていました。
お話を聞くと、これまでの人生は“緊張の連続”。
夫婦関係のストレス
義理のご両親の介護
自分のご両親の介護
何十年も、気を張り続けてきた人生。
身体が緩む暇なんて、なかったのだと思います。
今は環境も落ち着き、ご主人と旅行に行けるような日々。
「ストレスはもうないんです」と言われます。
けれど。
長年ため込んだ緊張は、簡単にはほどけない。
施術中も、可動域はなかなか出ない。
痛みが出ないか、そっと探りながらの施術。
正直、すぐに良くなる感じではありませんでした。
それでも。
「少し楽になりました」
「前より動きやすいです」
小さな変化を、彼女はちゃんと感じ取ってくれていました。
だから私は思っていました。
人間の身体は、本当はすごい。
ゆっくりでも、必ず回復する力がある。
今日は、こんな質問をしてみました。
「最初を10としたら、今はどのくらいですか?」
彼女は少し考えて、
「…2くらいですね」
と、にっこり。
生活にほとんど支障がなくなったそうです。
10 → 2。
数字以上に、そこまで来る道のりが尊い。
これは薬でも、奇跡でもなく、
彼女自身の“粘り”がつくった結果だと思いました。
セッション後、こんな話になりました。
「これから何年生きるかわからないし、やりたいことやりましょうね」
「主人と、思いきり旅行したいんです。痛みを気にせずに」
楽しそうに話す姿を見ていたら、私までワクワクしてきました。
実は私も、
軽バンを車中泊仕様にして
柴犬の小春と日本全国を旅したい
そんな夢があります。
小春も9歳。
「行くなら今かな」と思っています。
お金も時間も、課題は山ほどあります。
でも。
動かなければ、何も始まらない。
これは、彼女も私も同じ気持ちでした。
とにかく、やってみる。
身体がゆるむと、人生まで動き出す。
そんな時間を、今日も一緒に過ごさせてもらいました。
こちらこそ、ありがとうございます。
