不安に包まれた一日と、自然に切り替わっていった過ごし方

ある日、朝から強い不安に包まれたという人がいました。
特別な出来事があったわけではありません。
ただ、目が覚めた瞬間から、理由のはっきりしない落ち着かなさが続いていたそうです。

こうした不安は、考えれば考えるほど膨らみ、
頭の中だけが忙しくなっていくことがあります。

その人は、その日、午前中に身体を動かす作業を行いました。
黙々と手を動かし、目の前のことを進める時間です。
作業中は、不安について深く考える余地はあまりなかったそうです。

午後には、人と向き合う時間がありました。
話を聞き、身体に触れ、今できることを一つずつ行う。
特別なことはなく、いつも通りの関わりでした。

夕方には、外を歩く時間を取りました。
一定のリズムで歩き、空気の冷たさや周囲の音を感じながら過ごします。
その頃には、朝に感じていた不安が、
いつの間にか前面に出てこなくなっていることに気づいたそうです。

一日を終えて振り返ってみても、
状況が劇的に好転したわけではありません。
心配ごとが完全になくなったわけでもありません。

それでも、
不安にまとわりつかれて身動きが取れなくなる感覚は起きませんでした。

何かを前向きに考え直したわけでも、
気持ちを無理に切り替えようとしたわけでもなく、
ただ「今、やっていること」に意識を向けて動いただけでした。

不安があることと、
不安に支配され続けることは、必ずしも同じではありません。

頭だけで何とかしようとせず、
身体を動かし、人と関わり、自然の中で過ごす。
そうした当たり前の行動が、
心と身体の状態を静かに切り替えていくこともあります。

同じような感覚を経験している方にとって、
一つの参考例として、ここに記録しておきます。

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